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須賀川市街地のまちづくり活動情報の提供


by sukagawacci

下の川桜保全調査

去る12月16日木曜日、樹勢の衰えが目立つ下の川の桜(別名前田堤の桜)の実態調査を行いました。
(財)福島県都市公園・緑化協会から樹木医でもある鈴木俊行みどり事業課長さんをお招きし、みはらし橋から暮谷沢橋までの間約50メートルの桜について視認調査をしました。
この調査は須賀川まちづくり推進協議会(会長長谷部一雄当所会頭)が「下の川桜保全事業」の前段として実施したもので、渡辺達雄同協議会副会長(当所副会頭)のほか須賀川知る古会から笠原尚子会長、橋本摂子副会長、影山章子渉外担当の3名、市担当者、造園業協会関係者などが参加しました。

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春や夏には花や葉に目を奪われていましたが、この季節になると気づく方が多いと思います。

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枝の又や先に貝殻虫の一種がついたり枝の途中から根が生えてきているなど、多くの病害虫や土壌の問題などに痛めつけられている状況が明らかでした。

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特に問題として指摘された点は、道路にかかる枝の剪定の仕方でした。
この区間は車の通行が多く、車道にはみ出した枝は人の通行にも支障があるために伐採されます。
鈴木さんのお話では、俗に「桜切る・・」といわれるように桜の剪定は非常にデリケートに行う必要があるそうで今のやり方は桜の寿命を縮めるばかりだそうです。
当日は現場でたまたま市都市整備課公園係の職員が選定作業をしていましたので、早速鈴木さんが選定方法の助言をしていました。

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この桜並木は、須賀川がまだ町制を布いていた時代に植えられたもので、樹齢は約70~80年といわれます。ソメイヨシノの寿命は一般に80年程度といわれていますが、鈴木さんによれば樹齢130年の青森県の弘前公園の桜の例もあり、環境を整えることで寿命を延ばすことは十分可能だそうです。
これからは、須賀川らしさの象徴であるこの場所を後世に伝えていく為、診断書、保全の処方箋、年次計画等を作成し保全措置に取り組む予定ですので、散歩などでお通りの際は皆さんにも関心を持って見ていただきたいと思います。
by sukagawacci | 2010-12-17 13:21 | まちづくり